ドコモなどの大手キャリアから販売されるスマートフォンは「SIMロック」という同キャリアのSIMカード(回線)でしか利用できない状態で販売されていました。
しかし2015年5月以降に総務省が「原則SIMフリー化」することを義務付けたため、2015年5月以降に発売されたスマートフォンは、SIMロック解除をすることにより、他社のSIMカードでも利用できるようになりました。
このことにより、大手キャリアから購入したスマートフォンでも、通信料が安くなるSIMカード、通称「格安SIM」を利用できるようになり、今では格安SIMの認知度も非常に高くなりました。
そこでもっと詳しく「SIMフリー」「格安SIM」を知りたい方のために解説していきたいと思います。現在利用しているスマートフォンをSIMフリー化して月々の通信料を節約したいと考えている方は必見です。
それじゃ詳しく説明していくぞ。
もくじ
SIMカードとは?
SIMカードとは携帯電話やスマートフォンの中に差し込まれている小さなカード(ICチップ)のことです。
このカードに加入者番号・電話番号などの情報が埋め込まれていて、SIMカードを別のスマートフォンに差し替えることによって、同じ電話番号を他のスマートフォンで利用できるようになります。
スマホがネットに接続できたり、電話ができるのはこのSIMカードが入っているからじゃ。もしSIMカードを抜いてしまうとそのスマホでは電話やネットができなくなるってわけじゃ。
※SIMカードを抜いてもWi-Fi接続時にはインターネットの利用は可能ですが、電話機能は利用できなくなります。
SIMカードには3つの種類(サイズ)がある
SIMカードには「標準SIM」、「microSIM」、「nanoSIM」の3つの種類があり、サイズが異なります。
現在、スマートフォンで主に使われているSIMカードは一番小さい「nanoSIM」となり、標準SIMやmicroSIMは主にタブレットで利用されています。
やはり部品が小さくなることはいいことじゃからな。
iPhone5以降は「nanoSIM」が利用されている
iPhone4sではmicroSIMが使用されていましたが、iPhone5以降は全てnanoSIMが利用されています。
◆nanoSIMが使用されているiPhone(iPhone5以降はすべてnanoSIM)
・iPhone X
・iPhone8/8Plus
・iPhone7/7Plus
・iPhoneSE
・iPhone6s/6s Plus
・iPhone6
・iPhone5s
・iPhone5c
・iPhone5
SIMロック・SIMフリーとは何か?
スマートフォンにSIMカードを差し込むことで電話やネットが利用できるようになるのですが、例えばドコモで販売されたスマートフォンはドコモのSIMカードでのみ、電話・ネットが利用できるようになっていて、ドコモのスマートフォンにauのSIMカードを差し込んでも利用できません。
これがSIMロックされた状態のスマートフォン、通称「SIMロックスマホ」と言います。
このスマホを他社のSIMカードでも電話やネットができるようにすることを「SIMロック解除」と言うんじゃ。
SIMロック解除されたスマートフォンは「SIMフリースマホ」になる
2015年5月以降に発売されたスマートフォンは原則SIMロック解除ができるようになっているため、キャリアのショップやWEBサイトからSIMロック解除の申請をすることができるようになっています。
そしてSIMロック解除されたスマートフォンは他社のSIMカードでも電話やネットが利用できるようになり「SIMフリースマホ」となります。
ただしネットで自分でやる場合は無料なんじゃ。
SIMロック解除の詳細は「ドコモ・au・ソフトバンクのSIMロック解除方法まとめ 」で紹介しています。
iPhoneでSIMロック解除できるのはiPhone6s以降
iPhoneでSIMロック解除できるのは、iPhone6s(2015年9月25日発売)以降に発売されたiPhoneが対象となります。
SIMロック解除に対応しているiPhone
・iPhone X
・iPhone8/8Plus
・iPhone7/7Plus
・iPhoneSE
・iPhone6s/6s Plus
そのため、それ以前に発売されたiPhone6やiPhone5sなどはSIMロック解除することができません。
SIMロック解除の条件
2015年5月以降に新たにauで発売されたSIMロック解除機能対応のスマートフォン/タブレット/Wi-Fiルーターなどであること。SIMロック解除対象機種一覧のご確認はこちら
SIMロック解除して「SIMフリースマホ」にする必要はない!?
ドコモやauのSIMロックされたスマートフォンを格安SIMで利用するのに、基本的にSIMロック解除し、SIMフリースマホにする必要はありません。
他社のSIMカードを使うにはSIMロック解除しないと使えないのにSIMロック解除する必要は無いってどういうことですか?
つまり、格安SIMもドコモやauのSIMカードを使っているということじゃな。
格安SIMにはドコモ系、au系がある
格安SIMを販売しているMVNOは現在600社以上存在していて、そのほとんどがドコモから設備を借り受けサービスを展開しています。
有名なドコモ系のMVNOでは「楽天モバイル」「LINEモバイル」「OCNモバイルONE」「IIJmio(みおふぉん)」「mineo(マイネオ)」などがあり、au系のMVNOも数は少ないですが「UQmobile」「IIJmio(みおふぉん)」「mineo(マイネオ)」などがあります。
※IIJmio(みおふぉん)、mineo(マイネオ)はドコモ回線、au回線の2つの回線から選べるマルチキャリアに対応しています。
現在ではソフトバンク回線を利用している格安SIMは非常に少なく、「U-mobile」が2017年3月22日からソフトバンク回線を利用した格安SIM「U-mobile S」を開始しましたが、電話機能が使えない「データ通信SIM」のみの取扱いとなっています。
主な格安SIMの特徴と使用回線
MVNO名 | 主な特徴 | 使用回線 |
楽天モバイル | 楽天のポイントが貯まり、ポイントで支払いが可能 | ドコモ |
OCNモバイルONE | 他社格安SIMの5分かけ放題(月額850円)と同価格で10分かけ放題を提供している | ドコモ |
LINEモバイル | LINE、Twitter、Facebook、Instagramなどの人気のSNSアプリが使い放題 | ドコモ |
mineo | 月に1GBまで無料でデータを引き出して利用できるフリータンクが人気 | ドコモ/au |
IIJmio | 他社MVNO(U-mobileなど)にも技術を提供しているほど技術力に定評があり、安定した品質を保っている。 | ドコモ/au |
DMMモバイル | 格安SIM業界で最安 | ドコモ |
U-mobile | 高速で使い放題プラン、IIJmioの技術を活かしたプラン、ソフトバンク回線プランを業界最速で発表するなど様々なプランを提供している | ドコモ/Y!mobile/ソフトバンク |
UQモバイル | 「だぞっ」のCMで有名、auと同じKDDIグループが運営 | au |
BIGLOBE SIM | 月額480円のオプションでYouTubeなどのアプリが使い放題になるエンタメフリーオプションが人気 | ドコモ |
NifMo | 3つのわかりやすいプランと申し込みの簡単さが人気。 川崎フロンターレのスポンサーのため、川崎フロンターレがJリーグの試合で勝利すると割引のサービスあり(要登録) |
ドコモ |
FREETEL | データを消費した分だけ料金が発生する従量制のプランあり | ドコモ |
しかし海外で利用する場合はSIMロック解除が必要な場合もあるぞ。
日本国内であれば問題ないが、海外用のSIMカードを利用する場合はSIMロック解除が必要
ドコモのスマートフォンをドコモで利用している場合は、1day海外パケなどのプランがあるためSIMロック解除は必要ありませんが、格安SIMに乗り換えた場合に海外旅行時に海外用のSIMカードを利用するにはSIMロック解除をする必要があります。
例えばmineoなどが販売している海外用プリペイドSIMを利用する場合はSIMロック解除が必要になり、もちろん現地でSIMカードを購入して利用する場合にもSIMロック解除が必要になります。
ただし、海外旅行時にSIMロック解除しなくても海外用のモバイルルーターを利用してネットに接続するという方法もあります。詳しくは「パケ死しないように格安スマホを海外旅行時に安心して使える2つの方法 」で紹介しています。
格安スマホとはSIMロック解除をして格安SIMが利用できるようになったスマホのこと
格安スマホとはSIMロック解除をして、格安SIMカードを利用できるようになったスマートフォンのことを指します。
ただし今では格安スマホは、格安SIMを販売しているMVNOのことや、1~2万円ほどで購入できるスマートフォンでも使われるようになりました。
格安SIMへ乗り換えてスマホ代を節約するのは簡単
今ではたくさんの事業者が格安SIM市場に参入し、月々のスマートフォン代を1,000~2,000円ほどで利用できるようになりました。
現在利用しているスマートフォンを格安SIMに乗換えるだけで大幅に節約できる時代になり、月々1万円近くもスマートフォンの通信料にかける必要も無くなりました。
格安SIMって言葉は知ってるけど、よくわからなかったから乗り換えは検討してなかったという方も多いかと思いますが、意外と乗り換えは簡単です。
人気のMVNOである「mineo(マイネオ)」「LINEモバイル」「楽天モバイル」への乗り換え方法も4つのステップに分けて、わかりやすく解説していますので、月々のスマートフォン代を節約したいと考えている方は参考にしていただければと思います。
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